渡部信子先生コラム
No.02 2010年08月
【No.02】痛みをガマンしてはダメ!赤ちゃんがかわいそう!
プレママの皆さん、まだまだ暑いですね。
でも、お盆が過ぎたらきっと、小さい秋が見え隠れするようになるはず。
さわやかな季節と、かわいい赤ちゃんの誕生を楽しみに待ちましょう。
さて、先月号に「かわいい赤ちゃんのためですもの、これくらいの腰痛は我慢しなくっちゃ」「もうすぐ予定日、あと少しの辛抱」と思うのは大間違いだと書きました。
それはどうしてでしょう?
今月は、その理由をお話しましょう。
今から40年近く前、私が大学病院の産科病棟で働き始めた頃、先輩たちが「痛みは痛み(陣痛)を呼ぶ」と話していたのを、何度も耳にしました。
大学病院ですから、頭痛・腹痛・腰痛・・・いろんな病気でいろんな痛みの人が入院して来ますが、共通して陣痛が起きるのです。
陣痛を抑える薬を使っても、そのまま早産になってしまう人がけっこういました。
ところが、赤ちゃんは小さいのに、そのような人のお産はスンナリとはいきません。
陣痛の時は「ギャーッ!」と廊下に響きわたる声で叫び、陣痛がおさまっている時でも「イタイ~ッ」とナキベソをかいている人の多かったこと。
時間がかかっても自然に何とか生まれれば、まだまし。
胎内で赤ちゃんが弱ってしまって、吸引分娩や帝王切開になってしまうことが多いのです。
そうして生まれた赤ちゃんの、ギャンギャンとよく泣くこと!抱いても反り返ってしまい泣き止まない。
お乳を飲むのも下手なので、ママのお乳はパンパンに張って痛む。
その痛みでまたママは泣く。。。
そんなママと赤ちゃんを見て、先輩たちは「大声で泣き叫んだ人の赤ちゃんは必ず大声で泣く」とうんざりした表情で見つめていたものです。
反対に、元気にスタスタと歩いて入院して来た産婦さんはスンナリとお産をし赤ちゃんも無駄泣きしないのです。
お乳を飲むのも上手なので母乳もよく出る。
妊娠中に元気な人は育児もうまくいくのです。
私は長年「どうしてこんなに違うんだろうか?」と疑問を抱いていたのですが整体を勉強してやっと謎が解けました。
それは、骨盤が最大の原因だとわかったのです。
骨盤の抱える問題「緩みとゆがみ」をきちんとケアして、赤ちゃんが子宮の中で気持ちよく成長し、スンナリ生まれて来られる環境を作ってあげないといけないのです。
妊娠中に腰痛などの痛みをガマンすることは、産後のツラさにも続くことだなんて、そんなのイヤでしょう?
「私、骨盤に自信ないわ~」と、これを読んでブルーになってしまった人も多いことでしょう。
でも、妊娠中の骨盤は軟らかい分ゆがんでいても直りやすいんです。
ですから、赤ちゃんのために、一日も早く骨盤ケアをしてあげましょう。
ところで「骨盤ケア」ってどんなこと?それは、よく締まったゆがみのない骨盤を作ること。
詳しくは次回にお話ししますが、すぐに何とかしたい方は、トコちゃんベルトの説明をお読み下さい。
(初出 2010年8月13日)
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