渡部信子先生コラム
目次
ぴっぴちゃんランドにご来店いただき、ありがとうございます。
2010年の7月から翌年9月まで、トコちゃんベルト考案者の渡部信子先生より、14回に渡ってプレママさんへのメッセージを「ぴっぴちゃんランド」にご寄稿いただきました。
プレママさんの心に思いやりをもって寄り添い、母子の健康を支える知識や技術をわかりやすい言葉でしっかりと伝えるメッセージの数々。
骨盤ケアの第一人者である渡部信子先生の聡明で誠実なお人柄が伝わってくるような珠玉のメッセージ集ですので、皆さま、ぜひご一読ください。
目次
【No,01】プレママと腰痛 (2010年7月)
【No.02】痛みをガマンしてはダメ!赤ちゃんがかわいそう! (2010年8月)
【No.03】どうして腰が痛むの? (2010年10月)
【No.04】ゆがんでいる骨盤をきれいにするには、どんな体操したらいい? (2010年11月)
【No.05】何を信じたらいい? どの意味が正しい? (2010年12月)
【No.06】「必勝」安産 (2011年1月)
【No.07】歯磨きのように骨盤ケアを(2011年2月)
【No.08】子宮は赤ちゃんのお部屋・骨盤はお家 (2011年3月)
【No.09】ツイッターのお陰で助かったー! (2011年4月)
【No.10】上手く商品を使って、心身の悩み解消ー! (2011年5月)
【No.11】産院の選び方 (2011年6月)
【No.12】ここまで違う子どもの発達 (2011年7月)
【No.13】NHK「ためしてガッテン」も「あるある大事典」並みにレベルダウン!? (2011年8月)
【No.14】妊娠中におすすめの起き上がり方 (2011年9月)
▼渡部信子(わたなべのぶこ)先生の略歴
京都大学医学部附属看護学校・助産婦学校卒業後、助産師として京都大学医学部附属病院で26年間勤務。
産科分娩部・未熟児センター婦長を経て1998年4月に「健美サロン渡部」を開業。
2014年に「京都トコ会館」をオープン。
現在も「トコちゃんベルト」をはじめとする骨盤ケア・育児グッズの商品開発や各種セミナーに力を注ぐ。
マタニティケアに関する著書多数、監修も多くつとめる。
▼主な著書
『骨盤メンテ』日経BP社 2007年5月
『骨盤メンテ2』日経BP社 2008年6月
『DVDで骨盤メンテ』日経BP社 2009年4月
『骨盤メンテ3』日経BP社 2012年2月
『トコちゃん先生の骨盤妊活ブック』筑摩書房 2012年7月
『カリスマ助産師トコちゃん先生の赤ちゃんがすぐに泣きやみグッスリ寝てくれる本』2013年12月
- 2025.04.22
- 14:23
No.01 2010年07月
【No.01】プレママと腰痛
プレママの皆さん、はじめまして!暑いですねー、ホント、ご苦労様です。
私は三人の息子と三人の孫を持つ助産師で、カイロプラクターでもあります。
二人目の息子は6月生まれなので、ツワリの時期は涼しい秋、大きなお腹で暑い思いをすることなく過ごせてとても楽でした。(^0^)
でも、一人目は11月、三人目は10月だったので本当に大変。
お好み焼きの鉄板の上にのせられているような気分で、カンカン照りの道をヨタヨタしながら歩いていたことを、30年以上たった今も忘れられません。
でも暑くてしんどかったのはその時だけ、陣痛で痛かったのもせいぜい半日、「何がしんどかった?」って聞かれたら「産後の腰痛」と迷わず答えます。
自分の腰痛は人並みよりひどいのかどうなのかも分からず、授乳のため痛み止めも飲めず、痛くても子どもの世話で身体を休めることもできず、いつ治るとも知れず、、、、(;_;)
そうして三人目の産後10年くらいたった頃ついに、手で腰を押さえ右足を引きずって、白衣を着て病院で働くには、あまりにもみっともない歩き方しかできなくなり、整形外科へ。
でも「骨はきれいです」と湿布をもらっただけでした。
さらに、左の膝も痛くなった時「ああ、私も母と同じや。あんな人生を送りたくない。あんな死に方はしたくない」と思ったのです。
「可愛い赤ちゃんのためですもの、これくらいの腰痛は我慢しなくっちゃ」、「もうすぐ予定日、あと少しの辛抱」と思っていませんか?
それは大間違いです。
お腹の中の赤ちゃんは、貴女よりもっとしんどがっているかも知れません。
それに、妊娠中の腰痛、足の付け根の痛み、恥骨の痛み、肩こり、頭痛は産めば治るとは限りません!
どうしたら痛みのないはつらつマタニティライフ、すんなりお産、らくらく子育てができるのでしょうか?
私が母親として助産婦として、カイロプラクターとして、体験し学んだことをこれから連載で、皆さんにお届したいと思います。
では、お楽しみに。(^-^)/~
(初出 2010年7月18日)
- 2025.04.22
- 14:23
No.02 2010年08月
【No.02】痛みをガマンしてはダメ!赤ちゃんがかわいそう!
プレママの皆さん、まだまだ暑いですね。
でも、お盆が過ぎたらきっと、小さい秋が見え隠れするようになるはず。
さわやかな季節と、かわいい赤ちゃんの誕生を楽しみに待ちましょう。
さて、先月号に「かわいい赤ちゃんのためですもの、これくらいの腰痛は我慢しなくっちゃ」「もうすぐ予定日、あと少しの辛抱」と思うのは大間違いだと書きました。
それはどうしてでしょう?
今月は、その理由をお話しましょう。
今から40年近く前、私が大学病院の産科病棟で働き始めた頃、先輩たちが「痛みは痛み(陣痛)を呼ぶ」と話していたのを、何度も耳にしました。
大学病院ですから、頭痛・腹痛・腰痛・・・いろんな病気でいろんな痛みの人が入院して来ますが、共通して陣痛が起きるのです。
陣痛を抑える薬を使っても、そのまま早産になってしまう人がけっこういました。
ところが、赤ちゃんは小さいのに、そのような人のお産はスンナリとはいきません。
陣痛の時は「ギャーッ!」と廊下に響きわたる声で叫び、陣痛がおさまっている時でも「イタイ~ッ」とナキベソをかいている人の多かったこと。
時間がかかっても自然に何とか生まれれば、まだまし。
胎内で赤ちゃんが弱ってしまって、吸引分娩や帝王切開になってしまうことが多いのです。
そうして生まれた赤ちゃんの、ギャンギャンとよく泣くこと!抱いても反り返ってしまい泣き止まない。
お乳を飲むのも下手なので、ママのお乳はパンパンに張って痛む。
その痛みでまたママは泣く。。。
そんなママと赤ちゃんを見て、先輩たちは「大声で泣き叫んだ人の赤ちゃんは必ず大声で泣く」とうんざりした表情で見つめていたものです。
反対に、元気にスタスタと歩いて入院して来た産婦さんはスンナリとお産をし赤ちゃんも無駄泣きしないのです。
お乳を飲むのも上手なので母乳もよく出る。
妊娠中に元気な人は育児もうまくいくのです。
私は長年「どうしてこんなに違うんだろうか?」と疑問を抱いていたのですが整体を勉強してやっと謎が解けました。
それは、骨盤が最大の原因だとわかったのです。
骨盤の抱える問題「緩みとゆがみ」をきちんとケアして、赤ちゃんが子宮の中で気持ちよく成長し、スンナリ生まれて来られる環境を作ってあげないといけないのです。
妊娠中に腰痛などの痛みをガマンすることは、産後のツラさにも続くことだなんて、そんなのイヤでしょう?
「私、骨盤に自信ないわ~」と、これを読んでブルーになってしまった人も多いことでしょう。
でも、妊娠中の骨盤は軟らかい分ゆがんでいても直りやすいんです。
ですから、赤ちゃんのために、一日も早く骨盤ケアをしてあげましょう。
ところで「骨盤ケア」ってどんなこと?それは、よく締まったゆがみのない骨盤を作ること。
詳しくは次回にお話ししますが、すぐに何とかしたい方は、トコちゃんベルトの説明をお読み下さい。
(初出 2010年8月13日)
- 2025.04.22
- 14:24
No.03 2010年10月
【No.3】どうして腰が痛むの?
骨盤ケアってなぁに?
「10年続いている腰痛を抱えたまま妊娠した」
「腰痛知らずだったのに、妊娠したとたんに痛みだした」
「毎日台所仕事もできないくらいイタイ~」
どうしてこんなに痛いの?
原因は?
実はどんな腰痛でも、女性の場合ほとんど原因は共通して骨盤にあるのです!
腰痛の原因は「ヘルニア・すべり症・分離症」などといわれます。
これらはおへソの後ろあたりにある骨腰椎のX線(レントゲン)やMRIなどの検査をしてトラブルが起きている画像が写った時に、このような病名がつきます。
でも女性の場合、整形外科を受診して検査を受けても、こんな病名がつくのはごくまれ。
ほとんど「腰痛症」という病名がつき、湿布を渡されておしまい。
それが最近になって、腰痛は腰椎だけでなく骨盤も考えるべきだ、という流れに変わってきました。
女性で腰椎だけが原因で痛んでいる人なんて私は見たことがありません。
みんな骨盤に問題があるのです。
ふつう女性は男性より、骨盤の骨と骨とを結びつけている靭帯(じんたい)が細く弱いのです。
でも農作業をしていた女性の靭帯はけっこう太く強かったのです。
ですから赤ちゃんは頭でママの骨盤を押し広げながら、時間をかけて生まれてきました。
靭帯が硬くては骨盤が広がらないので困ります。
それで、妊娠するとすぐにリラキシンというホルモンがたくさん出て、9か月ほどかけて陣帯をやわらかくして、赤ちゃんが骨盤を通りやすくするのです。
リラキシンは人間が二本足で歩くようになった700万年ほど前にはすでに出ていたものと思われます。
なぜなら、骨盤がガッチリしていないと二本足で歩けないけど、ガッチリしていたら赤ちゃんの頭は骨盤の中を通れないからです。
ほんの40年ほど前までは、日本の若い女性の靭帯は強かった。
でも、今は車があるので歩かない。
農作業なんてしたことがない。
子どもの頃から座ってゲーム遊び。
大人になったらパソコンに向かって毎日座っている。
なので、40年前と比べると、靭帯も筋肉もとても細くて弱いのです。
なのに、妊娠したとたんにリラキシンが降り注ぐのですから、靭帯はゴムが伸び切ったような状態に。
すると骨盤全体がゆるんで大きく広がっていしまいます。
そのうえ、だらしない座り方をしていたりすると、ものの見事にゆがんでしまうのです。
大きくなった骨盤の中には、内臓が下へ下へと落ちてオシッコが近くなったりもれやすくなったり、便秘・ぢ、だけでなく、中には膣の壁が出てきたり、最悪、子宮が飛び出てくる人まであります。
いわゆる「シモのトラブル」満載になってしまいます。
ですから、現代の妊婦さんには骨盤ケアは、しなくてはならないケアになっているのです。
では、骨盤ケアとは?
骨盤ケアの三原則
1. 下がり過ぎた子宮などの内蔵を「上げる」仰向けになって、お尻の下に枕などを敷いて、数秒~数分間休めばOK。
2. ゆがみ変形している骨盤を「整える」簡単な体操をすれば、左右不対象になったり、尾骨の付け根あたりが飛び出たりして変形している骨盤が、きれいに!
3. 緩んだ骨盤を「支える」せっかく子宮などの内蔵を上げても整えても、緩んだ骨盤のまま立ったり座ったりでは、すぐに悪い状態に戻る。
なので、骨盤をベルトなどで支えてあげれないといけないのです。
この1.2.3を「骨盤ケアの三原則」と言います。
1.2.3.の順番にしないといけないのではなく、できることからする。
何度もこの三つを繰り返す。
そして、スキンケアと同じように、毎日の習慣にしてほしいのです。
では、何を使って骨盤支えたらいいの?昔は木綿の布「さらし」でした。
でも、気持ち良くさらしを巻くのって難しいんです。
しっかり巻かないと腰痛は楽にならないし、座るとキツすぎてツライ。
ゆったり巻くと腰痛は楽にならないしずれ上がる。
私はいくら頑張ってさらしを巻いてみても、快適と思う巻き方ができませんでした。
それで、着脱も簡単で、立っても座っても快適なベルトを求めてミシンを踏み、何年もかけて作り上げたのがトコちゃんベルトなのです。
トコちゃんベルトのお陰で私の腰痛はずいぶんと楽になりました。
でも、トコちゃんベルトさえ着ければ、皆が腰痛がすっかり消えるってことはありません。
ゆがみ変形している骨盤は、体操をして整えないと痛みはなかなか楽にならない。
どんな体操したらよいかは、次回のお楽しみ!
(初出 2010年10月9日)
- 2025.04.22
- 14:24
No.04 2010年11月
【No.04】ゆがんでいる骨盤をきれいにするには、どんな体操したらいい?
【オススメの1位 だるまさんゴロゴロ体操】
近年の若い女性の靭帯が細く弱くなっていることを前回書きました。
さらに、お尻の筋肉も弱い人が多く、そんな女性のお尻の真ん中の骨=仙骨(せんこつ)は飛び出ていることが多いのです。
硬い床などに仰向けに寝た時に、お尻の真ん中の骨が痛む人は、間違いなく出すぎです。
妊娠すると胎盤から靭帯を緩めるホルモンが出ますから、いっそう仙骨が飛び出て来て、あお向けで寝られなくなったり、ひどくなると身体を動かすことも、歩くこともツラ~くなってきます。
こんな場合、トコちゃんベルトを着けても痛みはあまり楽にはなりません。
なぜなら、飛び出た仙骨を押し込むほどの力は、トコちゃんベルトにはないからです。
なので、自分の仙骨に自分の体重がかかるように体操しないと痛みは楽にはなりません。
そんな人にオススメなのが、だるまさんゴロゴロ体操。
この体操は『DVDで骨盤メンテ』 (渡部信子監修・日経ヘルス編集部著、日経BPムック、2009年) に収録されていますので、それを見ながらするとわかりやすいのですが、妊婦さんにはこの DVDのやり方よりも、楽にできる方法があります。
1. まずはタオルを1本用意します。
2. 座布団を敷いてお尻を10cmほど壁から離して座り、壁に背中をもたれて座ります。
3. ひざの裏にタオルを通し、タオルの両端を両手でしっかり持ちます。
4. 足の裏を 5cmほど床から浮かして、足を床に着けると同時に背中を壁から離します。
5. 楽にできたら、お尻を壁からさらに 5cmほど離して座り、同じように足の裏を5cmほど床から浮かし、足を床に着けると同時に背中を壁から離します。
※お尻と壁の間に枕やクッションを入れると、しやすくなります。
最初は、仙骨が痛いと思いますが、している途中からだんだんとお尻の痛みが楽になるのがきっとわかりますよ。
なれたら、あお向けに寝転んだ状態からもできるようになりますので、それを目標に毎日30回を続けましょう。
当分はできるやり方で良いですから、あせらずに続けてくださいね。
自分で体操をしたら楽になるのが分かれば、体操するのが楽しみになります。
ママの体が楽になると、お腹の赤ちゃんも楽になります。
これは超音波写真で、赤ちゃんの表情を見るとよくわかります。
赤ちゃんのお顔が超音波や3D写真などに写った時に、どんな表情をしているか注意深く見てくださいね。
妊娠12週の赤ちゃんでも、ニッコリしているのとか、しかめっ面をしているのが、はっきりわかることがあります。
もちろん、ニッコリしている時は赤ちゃんが喜んでいる時。
ですから、お腹の赤ちゃんのために、痛みのない元気な身体と、ふんわりと柔らかい子宮を作ってあげてくださいね。
出産する日まで、毎日だるまさんゴロゴロ体操を、1日30回続けて!きっと安産できるはず。
お産が終って半日後くらいでも、できそうならやってみてください。
産後の回復も順調になりますからね。
(初出 2010年11月17日)
- 2025.04.22
- 14:24
No.05 2010年12月
【No.05】何を信じたらいい? どの意味が正しい?
瀬戸浅香さんのブログ(https://ameblo.jp/asaka-seto/entry-10388044398.html)を読んで「瀬戸朝香さんってエライ!」と私は思いました。
これへの書き込みがなんと90もあります。
まずは半分以上(特に後半)は「トコちゃんベルトを使って良かった」との書き込みで「私もトコちゃんベルトを使っています」「すごくいい」「やせた」「着けないでいると(子宮が)グッと下に下がる感じがする」などなど、読んでいる私の顔がニッコリとしているのがわかりました。
前半は「どこで買えるの?」などもかなり多く、私は「ネットで調べたらいいのに・・」と思いつつ「妊娠したことのない人には、まだまだトコちゃんベルトの知名度は低いのだなぁ」と少しがっかり。
一つだけですが「トコちゃんベルトはダメって聞きました。お産の時の産道を作るために骨盤が開くので、トコちゃんベルトで骨盤を定位置に戻してしまうと難産になるとか・・?? 病院で言われたので間違いはないと思うのですが」との書き込みがあります。
妊産婦さんや子育て中の人達の間では、トコちゃんベルトの名はずいぶんと知れ渡っているし、口コミなどで「トコちゃんベルトはいいよ!」とたくさんの人から聞くところをみると「トコちゃんベルトはダメ」とお医者さんに言われても、信じる人はほとんどいないと思うのですが、やっぱりまだ「お医者さんの言うことは間違いない」と信じている人がいるんですね。
でも、もしも、もう一人別のお医者さんが「トコちゃんベルトはとてもいいよ」と言ったら、その人はどうするのでしょうね?その他にもお医者さんによって意見が違うことがよくあります。
特に大きく違うのは赤ちゃんのお布団についてです。
「背骨がまっすぐになるように、アイロン台くらいの硬い布団に赤ちゃんを仰向けで寝かせるのがいい」と言う小児科医もあれば、「赤ちゃんの背骨が真っ直ぐにならないように、やわらかいお布団やクッションを使って寝かせるのがいい」と言う小児科医もいます。
また、抱き方や授乳の仕方についても、いろんな意見があります。
私は「何を信じたらいいのかわからない。どの意見が正しいのでしょう?」と質問された時には、「貴女や貴女の赤ちゃんが気持ち良い、ラク、赤ちゃんが気持ち良さそう、機嫌がいいと思えることが、貴女と貴女の赤ちゃんにとっては、正しい意見なんだから、それを信じればいいんですよ。」と答えます。
それと、朝香さんを見習って、よくよく説明書を読むよう頑張ってほしいですね。
おっと、それは私にも言えること。
私も年をとるごとに説明書を読むのが苦手になりました。
デジカメやDVDのプレーヤーなどの説明書、がんばって読んで、使いこなせるようになろう!
そうでないと、ソンするしネ~。
(初出 2010年12月17日)
- 2025.04.22
- 14:25
No.06 2011年01月
【No.06】「必勝」 安産
【-安産の条件 その1-】
妊娠中の人ならだれでも「安産したい」と思っていますよね?
前回のお産が安産でなかった人も「今度こそ安産したい」と思うことでしょう。
でも、どうしたら安産できるかについて、科学的に説明できる医師がどれだけいるのでしょうか?
安産のためには、良く歩きなさい、運動をしなさい、冷やすな・・などなどとよく言われます。
確かに間違ってはいませんが、どうもストンと胸に落ちないですね。
ところで、みなさん「分娩の三要素」って聞いたことがありますか?
お産が安産になるか難産になるかは、この三要素のバランスを考えるとわかります。
まず三要素とは、「娩出物」(赤ちゃんなど)「産道」(骨産道=骨盤と 軟産道=粘膜・筋肉・靭帯など)「娩出力」(陣痛と腹圧)の三つです。
例えば、ここに妊婦さんが二人いるとします。
お腹の中の赤ちゃんの大きさは、二人とも3Kg。
Aさんは23歳で165cmで二回目のお産、Bさんは33歳で150cmで初めてのお産。
どちらの方が安産できるでしょうか?これは、カンタン。
一般的にはAさんですね。
若くてしかも出産経験のある人の方が産道は軟らかいし、身長が高い人の方が産道は広いですもの。
でも現実にはBさんが安産して、Aさんが難産することも珍しくありません。
それは、赤ちゃんの姿勢や、産道や陣痛の「質」の良し悪しでそうなるのですが、詳しくは次回として、今回は話をわかりやすくするために、お産をドライブに例えて説明します。
「分娩の三要素」に対して「ドライブの三要素」をあげるとしたら、車体・道路・エンジンの力です。
狭い道路を大きな車体の車が、整備不良で動きの悪いエンジンで走るとしたら快適なドライブはできませんね。
おまけに、タイヤが道路の穴ボコに落ち込んでしまったら、いくらエンジンをふかしても、なかなか抜け出せません。
これがお産でいうなら、激しい陣痛に痛み苦しんでも、なかなかお産が進まない状態です。
それで、前から引っ張ってもらわないといけないのが、吸引分娩や鉗子(かんし)分娩です。
さらには、大きな落石が道をふさいでいたり、トンネルの天井から岩が落ち込んで、それに運悪く接触して動けなくなってしまったら、レッカー車を呼んで後ろから引き抜いてもらわないといけなくなります。
これがお産でいうなら、緊急帝王切開です。
皆さん、ドライブする時は、どの道路が事故や工事中で渋滞しているとかを、確認しながら走りませんか?
そんなの当たり前でしょう?
でも、お産の時に産道がよく整備されているかどうかなんて、産婦人科医も助産師も、ほとんど気にかけていないのが日本(世界?)の現状です。
だから、自分で妊娠中も分娩中も、産道を整備しておかないといけないのです。
整備の良い骨産道(骨盤)なら、マル高(高齢出産)の人でも、たいてい安産できます。
なぜなら、現代人は農作業などの重労働をしたことがないので、、軟産道は軟らかいからです。
ということで、BさんがAさんより安産するってことは珍しくないのです。
整備した者勝ちです。
安産は祈願するだけではできません。
安産は勝ち取るものです。
「必勝」安産 (^o^)/
(初出 2011年1月14日)
- 2025.04.22
- 14:26
No.07 2011年02月
【No.07】歯磨きのように骨盤ケアを
昔から「子どもを一人産んだら歯が1本なくなる」と言い伝えられてきました。
確かに妊娠中は虫歯になりやすいもので、その理由は次のようです。
1. 妊娠すると唾液が酸性になり、歯の表面からカルシウムが溶け出す。
2. ツワリの時は酸っぱい食品を好むようになり、食べ物の酸が歯に着いている時間が長い。
3. ツワリのときはお腹がすくとよけいムカムカするので、少しずつ何か食べていると楽な人が多く、食べ物は口の中で酸性になり、不衛生にもなる。
4. ツワリのときなどは歯ブラシを口に入れると気持ち悪くなるので、きれいに磨けない。
妊娠してから歯の悩みを抱える人は多いですね。
「虫歯がひどくなって、痛んで寝られない。」
「歯周病と言われ、歯ぐきがはれて痛い。歯磨きをしたら血が出る。」
「妊娠後期に歯医者さんに行ったら、治療中に気分が悪くなって吐いた。」
「麻酔が必要なので、妊娠中は大きな処置はできないと言われた。」
「次の妊娠は、虫歯と歯周病を治してからにして下さいと言われた。」
「産後は赤ちゃんのお世話で、歯医者さんに通えない。」
こんな悩みを抱えてしまったら、つらいですね。
最近の研究発表によると、中-重度の歯周病(歯茎がはれて血が出る)にかかっている妊婦は、健康な歯ぐきの妊婦と比べて早産する危険性が高く、7.5倍にもなるそうです。
炎症によって作られた物質に子宮を収縮させる働きがあり、早産につながると言われています。
それで、こうならないように母親教室で虫歯予防のお話がされるのです。
皆さんが受けられた教室でもありましたよね?
骨盤の緩みから起きるトラブルを、上にならって書いてみましょう。
「腰痛がひどくて寝返りもつらい、熟睡できない」
「背中や肩がカチカチ、首が回らない、頭痛までする」
「産科の先生に相談したら、整形外科に回されたが、何もしてもらえなかった」
「痛み止めは赤ちゃんに良くないので妊娠中は弱い薬しか出せないと言われた」
「次の妊娠は腰を治してからにして下さいと言われた」
「産後は赤ちゃんのお世話で、整体にも通えない」
さらには、最近の研究で骨盤が緩むとお産になる。
つまり、妊娠5ヶ月でも6ヶ月でも、骨盤が緩むとお産=早産になることも分かってきました。
どうですか?
虫歯・歯周病と、骨盤の緩みから起きる腰痛のことを並べてみると、とても共通性がありますよね。
どちらにかかる人が多くて、どちらが重症者が多いかというと、私は骨盤の緩みから起きる症状の方だと思います。
皆さんのお友達や近所のママ達の話を聞いてもそうだと思いませんか?
ところが、母親教室で歯のお話はあっても、骨盤のお話があるところはまだまだ少ないのです。
これって、本当におかしな話だと私は思います。
妊産婦さんから「骨盤ケアの話を母親教室でしてほしい」「骨盤ケア教室を開いてほしい」などの意見がいっぱい病院に寄せられたら、きっと実現するはず。
『虫歯や歯周病にならないように、毎日歯磨きをする!』
『腰痛や早産にならないように、毎日骨盤ケアをする!』
どちらも、予防するための指導なら、1日勉強しただけでも助産師はできますが、ひどくなってからでは助産師の手に負えません。
高いお金と時間を使って、整体施術を受けに通わないといけなくなるし、何と言っても、お腹の中の赤ちゃんがかわいそうですからね。
(初出 2011年2月23日)
- 2025.04.22
- 14:27
No.08 2011年03月
【No.08】子宮は赤ちゃんのお部屋・骨盤はお家
3/11、東京でのセミナー中、午後2:46、ビルが揺れ始めました。
これまでこのビルで何度も地震にあっていた私は「またか」と思ったのもつかの間、揺れはどんどん激しくなり、受講生の悲鳴が飛び交う中、いろんな物が倒れそうな勢いとなり、しかもいっこうに治まらない揺れに、今までに味わったことのない恐怖心が私を襲いました。
それを隠さんとばかりに「皆さん、このビルは倒れません!命は大丈夫です!!」と叫ぶ私。
揺れている最中、受講生の一人がテレビをつけました(なんという冷静さ!)すると、震源は宮城沖と。
ようやく激しい揺れが治まったのは6分後。
あり得ないほどの長い揺れ、しかも震源地は宮城沖だというのでこれは今までにない激震だと、私にもすぐに理解できました。
つるしたゴムチューブや、全身骨格模型(ガイコツ)の腕が不気味揺れ続け、治まりかけたかと思うとまた大きく揺れ、、、の繰り返しで、セミナーは中断。
次々に放映される地震や津波の映像、電車運行の速報、受講生で帰宅できたのは一人のみ。
あとは全員帰宅困難となり、私を含め16人はセミナー会場で夜を明かすこととなりました。
早めに近くのコンビニに食料を買いに行ってもらったので、夕食と翌朝食は全員分確保でき、布団・毛布・枕はたくさんあったので、避難所としてはかなり快適。
翌日の14時には全員が帰宅、もしくは親戚の家などに移動できました。
家を失った人々の惨状が、テレビで毎日ずーっと放映されている頃、私の施術を初めて受けに来られた方がありました。
半年ほど前に妊娠36週で胎盤早期剥離で赤ちゃんを死産された方でした。
次の妊娠に向けて体をチェックし整えたいとのこと。
一見したところ「えっ、どうして? 胎盤がしっかり育たないような体ではないのに?」と私の頭の中は「???」だらけに。
どう見ても乳幼児の頃からゆがんでいた体ではない。
中学卒業する頃までにはバランスの良い体にでき上ったはず。
しかし、骨盤を触って診ると「こんなことありか?!」と我が指を疑うほどのひどいゆがみ。
聞くと妊娠する少し前に二度、追突事故にあったとのこと。
追突の衝撃で骨盤や首の骨が大きくずれてしまったとしか考えられない。
「子宮は赤ちゃんのお部屋。骨盤はお家。お家がこれだけ傾いていたら赤ちゃんのお部屋も、居心地のいいお部屋であるはずがないよねぇ」と、私は語りかけながら、地震の後ボーッとしていることの多かった自分を反省。
「赤ちゃんを亡くして涙を流す女性がないよう、妊娠する前や妊娠中に、お家を整えておくことの大切さを、頑張って伝えていかなければ」と、、、志を新たにしました。
(初出 2011年3月23日)
- 2025.04.22
- 14:26
No.09 2011年04月
【No.09】ツイッターのお陰で助かった~!
3ヶ月ほど前になりますが、名古屋サロンに私の施術を受けに来られた妊婦さん。
「どなたからこのサロンのことを知りましたか?」とのスタッフの問いに「ツイッターです」と。
世の中で「ツイッター」という言葉が広がり始めてから、ツイッターでサロンを知って、私の前に現れた方は初めてでした。
「夫が『妻が死ぬほど腰が痛い!』と言っている。妊婦なのでどうしたらいいでしょうか?」とツイッターでつぶやいたところ、「僕の妻も妊娠中。『死ぬほど痛い』と言っていたが、京都の健美サロン渡部に何度か通ったらすっかり良くなった」とレスが返って来た。
すぐにネットで調べたら名古屋にもサロンがあることが分かった、というわけです。
腰も首もかなり強くゆがんでいて、妊娠経過も良好とは言えない状態でしたが、短時間の整体施術とトコちゃんベルトの着用で、痛みもうんと軽くなったとのことで、軽快な足取りでツイッターをしながら、サロンを後にされました。
この妊婦さんもそうですが、ネットなどでトコちゃんベルトや健美サロン渡部のことを知った多くの妊産婦さんは「ショックだった。あんなに痛かったのに、病院では『妊娠中は仕方がない』と言われた。
なのに、こんなに短時間で簡単に良くなる方法があったことを、知らなかった私、教えてくれなかったお医者さん、助産師さん。何もかもショック」と口々に語られます。
トコちゃんベルトは、現在、日本では5分の1を少し超えるくらいの妊産婦さんが購入されるまでになってきました。
でも、まだまだ全く知らずに、重症化してから来られる妊産婦さんも時々あります。
それはたいていがインテリさんで、仕事がすごく忙しくて自分の体の気配りをする暇がなかった人なんです。
このような人達は、ツイッターもしないし、妊産婦のメル友同士でメールのやり取りもしないので、トコちゃんベルトや骨盤ケアなどの情報が届きにくいのです。
子育ての悩みも、ずいぶんと多くのママ達がツイッターでアドバイスしあいっこしているとテレビで見ました。
(有)青葉ではただいま子育てグッズやベルト、枕と、どんどん新製品の開発や、製品のリニューアルを行っていますので、使った感想などもどんどんツイッターなどで広げていただけると「ツイッターのお陰で助かった~!」と笑顔で話せる人が、きっと増えると思う毎日です。
(初出 2011年4月15日)
- 2025.04.22
- 14:27